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ドル陣営とユーロ陣営とアジアは? ②

1997年 アジア通貨危機がありました。政治用語は品格が重んじられるのでしょうか?どうも本質が見えません。『勇気凛々』では女性にこそ理解して欲しいので分かりやすく記す事にしますとアジアの国はドルと自国通貨の為替レートを固定するドルペッグ制を採用していましたアメリカはドル安で、比較的通貨の相場は安定していました。しかし、1995年以降アメリカは経常収支赤字の経済政策として「強いドル政策」に転換した為にアジア各国の通貨が上昇したのでアジア諸国の輸出は伸び悩み、これらの国々に資本を投じていた投資家達が売り急ぎ、そこに目をつけたのがヘッジファンドがアジア通貨に空売りを仕掛け莫大な利益を得ました。特に被害を受けたのがタイのバーツでした。それによりアジア各国の通貨は変動相場制を導入せざるを得ない状況に追い込まれ、更に通貨価格が急激に下落したのでした。

そこで当時 総理大臣だった宮澤喜一さんが新・宮澤構想を提案しました。それはアジア諸国の経済困難の克服を支援。国際金融資本市場の安定化を図る事を目的としたようです。アジア諸国実体経済回復の為
長期資金支援として150億ドル。
短期資金支援として150億ドル。
合計300億ドルを用意したものでした。

その事はドル依存を脱却して国際貿易に円を使うよう呼びかけました。宮沢喜一蔵相の提案の裏には巨大な国際資本が投機マネーで脅かされ不安定になった事実へのアジアのリスクヘッジ構想がありました。

しかし、アメリカ、中国、IMFの連合により反・宮澤構想連合は日本が世界の経済主導権を握る構想だと決め付け構想は水泡と消えました。彼らの論理では、IMFよりも緩い貸付条件(ソフト・コンディショナリティー)であれば規律の喪失(モラル・ハザード)が起こるとするものでした。

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