ゆうき蘭の時事直言
献金を西松建設が捻出していることを、小沢代表の秘書に直接伝えていた可能性があると報道されました。
私も、そうですが、多くの人が感じているのは、小沢さんに渡された政治献金には違法性があって、森元総理への献金には違法性があるのか、ないかだと思います。
民主党は、「金額が突出している事を優先するのはおかしい」といっていますが、調べる順番を額が少ない方から調べるのも極めて不自然です。それでは、どうして突出していたのかという因・縁・果を遡って記したいと思います。
嘗て、小沢さんは二代目政治家で、田中派に所属し、田中角栄の秘蔵っ子といわれました。田中さんは、日本列島改造論が有名で、自身が田中建築事務所を設立し、事業拡大により田中土建工業となり年間工事実績が50社に名を吊られるまでに急成長したので、田中さんの事を土建屋さんと揶揄した人もいます。
それで、田中さんは建設族のドンとなり、旧建設省の行う事業に深く関わっていて、道路、橋、ダム工事の利権に関わりました。全て公共工事ですので、入札が在る筈ですが、当時は有名無実で談合の時代でした。談合とは、建設業界での打ち合わせで入札を決めるシステムですが、これが機能するには、建設族の議員が関わらなければ出来ないシステムです。つまり、建設族への献金です。
『無い袖は振れない』のですから、支出がある以上、それを上回る収入があるはずです。代議士の報酬でばらまける筈もなく因・縁・果の法則で読み解けば、当時、公共事業が最も花盛りでしたから、田中さんへの献金は桁外れであり、その象徴が目白の大豪邸だと想われます。しかし田中さんから言わせれば、腹心だった竹下さんが裏切って創政会、そして経世会を旗揚げし竹下派を結成したので、田中さんは、そのショックで脳梗塞で倒れ、再起できませんでした。
その竹下さんを担いだのが、金丸さんと小沢さんで、三人とも親族関係にありました。田中さんの利権を引き継いだのが、金丸さん。金丸さんが、建設族のドンとなりました。因みに、竹下さんは、リクルートの未公開株を受け取った事で失脚、金丸さんは佐川急便から闇で5億円受領した事で失脚しました。
それでは、建設利権は誰に引き継がれたのか。つまり、それが小沢一郎さんでした。従って、突出しているのは、建設族を世襲した利権の継承の色彩が濃いという訳です。
つまり、私の疑問「何故、与党でない小沢産への献金が突出しているのか」という疑問は、これで解けました。
つまり小沢さんは、包装紙は野党。中身は最も自民党体質であり、『政治は数、数は力、力は金』の代表的派閥の田中派のDNAの後遺症があったというのが、私の予想です。西松建設は、東北地方に弱く、特に岩手県は小沢さんの地元なので、そこから仕事をえるには小沢産への献金が不可欠だったのでしょう。しかし、こう書いていくと、やっぱり自民党だという思いが、ふつふつと湧いてくるから不思議です。
それにしても、リクルート問題、佐川急便問題も、一番近いところで、切り抜けてきた小沢さんの3ランドはどうなのでしょうという推論でした。