松本清張さんと司馬遼太郎さん⑤
明治の司馬さん 昭和の清張さんの時代と現代の平成を私感で分析すると、明治は天皇中心、自主防衛。敗戦後の昭和は、天皇制是とする与党、主たる政党は自民党、これに強い否、軽い否を唱えているのが野党で、否政党支持者は憲法9条、大賛成です。
しかし、この問題と同和問題を語る事はいけないことだというサイレントマジョリティーを打破した人が、田原総一朗さんで、『朝まで生テレビ』がそのパイオニアであり、そこから桝添要一さんが著名になりました。タブーを壊していった結果、現在の憲法は、アメリカの押しつけ憲法であったという真実が明らかになってきています。
その背景には、アメリカの凋落が関係しています。つまりジャイアンが弱くなってきて、のびた君が背伸びできる状況になったので、いいたい事を言っても大丈夫かなというのが、現在の現在地addressと現在値valueだと思っています。
明治時代、日本国民は統一していました。私流に言うと、日本が傾いているので「おい薩摩方、右側を支えてくれ」「わかった。その代わり長州は左方を抑えてくれ」と、嘗ては一触即発、戦争しかねないほどの険悪さだったものの、「日本の有事」という事で、龍馬流に言うと、「おまんがた、日本の夜明けが近いきに、けんかば、しちょるときじゃなかろうが」でしょうか。これで西郷どんと、桂さんが堅い握手をしました。
しかし、今の日本には、これが起きません。同じような環境で小・中・高・大、そして松下政経塾まで隣の席だったのに、紅組・自民党と白組・民主党に別れると敵同士になって、両者とも力を合わせて国民を助ける千載一遇の大チャンスの絶好の好機を活かしません。
「俺たちは、結束する」といって、薩長同盟、つまり 大連立をやってみると、どうなるか。 そうすると日本は、翌日には日本の自民党と民主党が、一致協力した。海外投資家が、日本株を買いにくる。それはドルとユーロを円に換金して買うわけですから、円高傾向になりますが、それ以上に日本の買い要因になる。<br />つまりバブルの時は円高、株高、債券高のトリプル高になって、更に土地まで上がりましたが、今回は 円高、株高、債券高、しかし原油は低価格の上に円高となる。
更に、政治が変わると、こんなに顕著に経済が良くなることが分かるので、みんなが政治に関心を持つようになり、そうすると官僚問題も徐々に是正される事になるというシナリオです。
つまり、平成の時代を明治時代のように全員一丸、一致団結出来るようにすることが大切です。東京大空襲、広島・長崎の原爆という世界人類史上の最悪期から、20年たらずで世界で二番目の経済大国になれたのは、全員が、食べられること、次が住める事に向かって一丸になっていたからです。日本国民は一致協力して目標に進む時、その最大の真価と力を発揮する民族だという事を歴史が証明しています。
どっちが正しい、間違っているとか言い合って与野党がバラバラ、ねじれ国会をやっているような暇はありません。一時休戦してでも、一致協力する事が大切だと思います。
古代オリンピックは、戦争中であってもオリンピックの為に休戦したと言います。良い方向には何度でもチャレンジすれば良いわけです。長渕剛さんが、「秋葉原事件でも、見ていないで誰かが声を出して、結束して犯人に立ち向かえば、犯人の持つナイフが解けるぞ」と言いましたが、本当に有事のときに、結束するとき奇蹟が起きます。
二度に渡る元寇の来襲、1274年の文永の役、1281年の弘安の役の時、絶体絶命だと思われたものの、神風が吹いてくれたお陰で奇跡的に、今、日本人の存在があります。しかし、秀吉の朝鮮出兵と太平洋戦争の時には神風が起きませんでした。これは正義ではなかったからです。
兎も角、正しい目標に向かって結束するときに、天は助けます。老子は「天道廃って仁義あり」といっています。