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松本清張さんと司馬遼太郎さん⑩

 清張さんが、編集社に「推理小説は、純文学と違い、トリックを考えるのが大変なんだから、その分原稿料を上げろ」と言った事があるそうです。

 私も、アジャスターも途中で、何度か壁にあたりました。それで、OLをしている人や、会社勤めをしている人に聞いて、組織というものが、少し理解が出来ました。

こんな事を記すと、純文学だってかいてみろ大変だからと言われそうですが、清張さんの場合は、純文学も書ける作家だから、尚更、信憑性があります。

漫画家の水木しげるさんは、ゲゲゲの鬼太郎と言う漫画の産みの親です。私は、この作品を読んだことはありませんが、「今度、産まれてきたら小説家を目指す。漫画家はたいへんだ」と言ったのが印象的でした。 これを聞いた荒俣宏さんが、「小説家も大変ですよ」と言いました。

これを聞いて、私は、漫画家の方が大変だと想いました。しかし荒俣さんは、ある番組で、漫画家を大学当時に目指していたことがあり、その下書きに書いた漫画を公開していました。その絵は、私から見ても大変に上手いものでした。

私も漫画を二本ほど投稿した事がありましたが、何といっても画力がないので
身の程を知りました。しかし荒俣さんの絵は私より画力がありました。そうすると小説を書くのも難しいという言葉には説得力があります。

荒俣さんは、確か、帝都物語で、大ベストセラーになりました。私はホラーとかSFが苦手なのですが、一度、読んでみようと思います。絵という物は、天性の才能がないと駄目かなと思っています。

清張さんは、絵も得意で、一度、清張さんが、自宅で執筆している写真を見たことがあります。まるで、製図を書くように、机の上に奥行きの深い方を上げて手前が低くなる台座を引き、万年筆を絵を描くように持って居たのが印象的です。
そして左手には、いつも煙草、そして、その姿は和服でした。自分の形を持っていたんだなと思いました。

私は実践した人の言葉は信じています。今の国会議員の人は、二世三世議員で世の中に揉まれたことがないので、学生の延長、つまり学者に似た感覚で政治を遣っているような気がしてなりません。

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