北朝鮮の問題
北朝鮮は中国を恋人のように思っている。
しかし中国は、新しい恋人であり、ライバルであるアメリカという存在がクローズアップしています。来年には、日本を抜き、世界第二位の経済大国になるかも知れない。戦略国家、人種の坩堝のアメリカに対し、人口大国であり、たかだか、建国して230年程度のアメリカに対してその20倍以上の歴史大国、黄河文明発祥の地。
キリスト以前に既に老子、孫子、孟子、孔子、と言う傑物宝庫の国であり、キリスト没の２００年後には、広大な土地を魏・蜀・呉という三国で統一していた国の中国に、時が来ていて天･地･人(天の時､地の利､人の和)のうち天と地は揃っている。
後は人の和ですが、中国人民達は、北朝鮮は眼中にありません。彼らは、情報規制がないので、世界の動きをつかんでいて、実に北朝鮮がならず者国家であることを共有しています。中国人民の目標それは、脱共産主義であり、取り敢えずの目標は日本、しかし、これを抜くのは時間の問題。
故に、既に目標はアメリカです。従って、中国共産党の中でも、北朝鮮よさようなら、アメリカさんコンニチワ、いつまで日本よアメリカのポチ公やっているのというのが、中国のサイレントマジョリティーです。従って、中国にとって、北朝鮮は有効カードから荷物的存在になっています。ロシアは、地政学的にも人種的にもシンパシーを感じないので、北朝鮮を捨てにかかっている。
重婚の中国に対し、北朝鮮は冷たい素振りの中国を見て、アメリカを最大の敵と見ているイランと、ミサイルで技術提携。イランのアフマディネジャード大統領は当然、そうした関係を否定していますが、北朝鮮を非難する声明は出していません。アメリカは戦略国家です。ない大量化学兵器をあるとしたくらいですから、イランと北朝鮮のテーブルの下でのシェイクハンドは世界を危険の坩堝にするとプロパガンダ（政治的宣伝）するかも知れません。
これにロシアがのれば、中国も北朝鮮との仲を真剣に考えるようになるかも知れません。金融ショックで商品相場の値が急落し、北朝鮮は茂山（ムサン）鉱山は開店休業状態とか。北朝鮮の経済規模は韓国の３%に満たないとか、ミサイルを一回飛ばすと３００億円掛かるとか、核の実験にはいくら掛かるのか分かりませんが、外貨を稼ぐにはミサイル・偽札・覚醒剤です。
ミサイル一基を管理するには年間１億円かかるとの試算もあります。日本に向けたノドンは１００とも２００とも、これで、金正日ｷﾑ・ｼﾞｮﾝｲﾙ王朝を世界一の宮殿、王様で維持していくとしたら。それはもう、ヤクザになるしかありません。ところで、友愛の民主党ですが、頼みの綱の在留沖縄基地の米軍はグァムにいきます。地政学的に見て、シンパシーが薄くなる日本のために、ただでさえ薄いかぎりの日米安保。
残されたカードは自衛隊だけですが、小沢構想では「自衛隊を国連に」でしたよね。グァムから沖縄に来るから金出してくれなら分かりますが、沖縄からグァムに移転するという、セキュリティの会社に立ち退き料を払うような理屈。更に、自衛隊というカードまで捨てようとする党を選ぶ国民。しかし、たった４年前には小泉フィーバーでした。
今、戦国の武将ブームです。風林火山の武田信玄。毘沙門天の上杉謙信。両者は、ポリシーも生き方も考え方も違う武将でした。義の人、謙信は敵に塩を送りましたが、信玄に兵は託しませんでした。南北朝、今で言えば、二大政党政治ですが、その成り立ちのときも、なった後も世の中は不安定でした。
日本の情緒は、江戸情緒、江戸は徳川一大一極制度が浸透して２６０年も世の中が安定してこその文化でした。政冷経熱でも、中国やロシアが安定しているのは、一大政党だからです。韓国が、定まらないのは北朝鮮よりの左翼盧武鉉（ノ・ムヒョン）とアメリカ寄りの李明博（イ・ミョンバク）大統領とで、国論が二つに割れているからです。
鳩山由紀夫（民主党代表）さんは、元自民党党員、経世会つまり竹下・金丸・小沢体制がイヤで、武村正義さんと自民党を出て、さきがけを作りました。次に弟とタッグマッチで民主党を作りました。武村さんは合流しようとしましたが、友愛の鳩山さんはこれを拒絶。発祥の人であった小沢さんと緊密になり、その手法に、弟さんが、民主党を離脱。友愛の精神で、兄弟は袂を分かち合いました。
そして、今も尚、小沢さんとの友愛を大切にしています。それでも、本人が、事ある毎に友愛といい。小沢さんが私怨を正当化するために打ちだした二大政党論。最大のマジックは言葉ありきですが、それは言霊ではありません。何故なら裏付けになる魂が宿っていません。最初の離反の人と手を組み、共に協調した人を認めず、たった一人の弟が離脱し、奥さんは略奪婚。
友愛ねえ? 嘗ての古巣の自民党で閣僚に実弟が居るのに友愛する気はないようです。それでいて中国とも、北朝鮮とも友愛出来るというのが過去の因と縁の結果として導けません。行動から見れば、友愛よりも離合集散 合従連衡の方が言い得ていると思います。
