姫の虎退治現象が再び②
しかも好き嫌いは別にして(特別のファンではない)石原総理の究極体制ができた筈です。国会議員は多くいますが、面と向かって小沢さんに「アンタがアメリカの言いなりになって、410兆円も出したから、狸しか通らない道路を造ったり、大店舗法で規制を廃止したことから駅前がシャッター街になった」といえるのは石原さんだけでしょう。つまり石原vs小沢という事になり、石原さんが小沢さんの批判は出来ても、その逆は出来ないことから流れは多いに変わっていた可能性があります。
私は郵政民営化に反対ではありません。しかし、年金の民営化の方が先決だったと思っています。1と2を取り違えただけで、結果は大きく変わります。例えば、水の中にラーメンを浮かべて沸騰させても、食べられません。沸騰したお湯の中に麺を入れるからラーメンが出来るのであって、料理一つ取っても手順を間違えると命取りです。
仮に東国原さんの所に行ってから、石原さんの所に言ったら、経歴から見ても石原さんは面白くないでしょう。しかも息子二人が自民党員ですから、親子高の様相も呈したでしょう。女性刺客に多いに抵抗できたはずです、そう言う点では、古賀選対委員長は無策でした。「私を総理にするお気持ちはありますか」等と言われて目をしばたたかせるような状況では、先を見ていたとは言えないでしょう。又、そういう人を選んだ麻生さんにも任命責任があります。酔っぱらいを財務大臣にしたり、不倫問題を起こすような人も出た訳です。
国民はもう辟易しており、昨日売れない芸人だった人が総理を目指せる安易な方向での動きで、内容の如何に問わずフレッシュという点で多くの女性議員が誕生し、嘗て社会党が起こした1989年の第15回の参議院選挙に於いて、マドンナブームを引き起こす可能性が出てきました。
小泉チルドレンの次は、小沢チルドレン。その数100人。1988年のリクルート疑惑から93年の金丸信逮捕から、マスメディアから「政治家は悪人だ」「素人感覚万歳」というメッセージを刷り込まれました。竹下-金丸と言えば、小沢さんが居た訳ですから、これと同じ手法を考えた訳です。
石原さんは35年ほど前、東京都知事に立候補しましたが、石原さんに都知事にさせるわけにはいかないといって、退陣表明をしていた美濃部さんがギリギリで急遽、出馬表明をし、石原さんは僅差で負けてしまいました。それで10年前に立候補したときには、その手法を使い、後出しジャンケンとも例えられるように最後に立候補してきました。その時、先に立候補していたのが舛添要一さん・鳩山邦夫さん・柿澤弘治でした。
当時は汚いやり方だと思っても、自分の事となると、同じ手法をとるのも辞さないという事になります。民主党が政変を行えば、一時は脚光を浴びるでしょうが、だいぶギクシャクするであろう事が不安の種です。