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<日経ダウ>⑲

 よくNYダウと日経平均の関連性が言われますが、実はダウよりナスダックの方が相関関係にあります。何故なら、日本の輸出はハイテク産業が主ですから、ハイテク産業のナスダックと連動しやすいのです。しかし、最近は少し方向性が違って来ています。それは昨年夏の新政権誕生の頃から変わってきました。

 日銀短観の時に出る想定為替レート。これが昨年の夏頃から円高に傾いています。それは何故か。現在の為替は90円前後。ちょっと前に管さんが実効レートは90円後半が望ましいと言いました。そういう事は通常、財務大臣は言わないという慣例がありますが、管発言で一時、円安に移行しましたが、こんな財務大臣で大丈夫かという動きも出てきて、今は反動で円高になっている要因もあります。

 更に日銀短観をみると、各企業が将来展望をして円ドルレートを予想して、予算を組んだり、推定予想を投資家に提供します。そして最近出された想定為替レートは91.16円。これが基準となって上と下のどちらに乖離するのかという事になります。円安になると株価はあがり、下回ると株価が下がる傾向にあります。

 アメリカの金利は、少し上がったとしても秋以降、利上げは無いというのが大方の予想で、以前として超低金利が続き、潜在的なドル売りが観測されています。しかも3月はレパトリレパトリエーション 資金自国内への環流で、3月9月になると日本の企業は外貨建てを処分売りして円に換算します。つまり円高傾向になりやすいという統計学があります。

 何故、そうするのかというと利益が多くで居るときは必要ないのですが、少ないときは利益をあげたいために海外の資金を引き揚げて、なるべく黒字を上乗せしたいわけです。しかし、皆がそれをやるので円高ドル安となり、これが又、株価を下げる要因になりかねません。

 更に言うと、企業も円高を想定してはいるものの、それ以上の急ピッチになると冷え込みます。円高になると日本は輸出でもっているので為替が91円を割りこむと、今は堅調でも反落するリスクがあります。

 2010年1月15日 (金)因果応報となるかでも書きましたが、日本の場合は政治不況の問題があります。小沢さんは資金管理団体陸山会”の土地購入を巡る事件で今週末に聴取を受ける事を発表したようです。いよいよ直接対峙ですが、それまでの結果がどうなるか分からない期間というのが一番いけません。結論が出ないからには人間不安になり、そんな時に為替が円高に傾くと、平常時よりも大きく反応してしまう訳です。

 せめて政治くらいは、しっかりと安定してくれればいいのですが・・・・・・。当分は政治不況が続く事は避けられないと思っています。

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