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日米安保50周年を考える⑲

 バンクーバー五輪の為に航空に降りたったところ、長髪に緩んだネクタイ、裾を外に出したシャツ、腰パン、サングラスに鼻ピアスで問題になり、会見では、「うっせーな」と言う小さな声を発し(マイクはバッチリ拾っていました)、面倒くさいとばかりの「反省してまーす」という言葉が又、問題になりました。

 この選手はスノーボードの選手で21才。昨年には既に結婚していました。所属する東海大学には批判の電話やメールが殺到したそうで一躍、時の人になりました。私のブログ憲法は「世の中は連環連鎖している」というものですが、朝青龍横綱の品格の問題、次がオリンピック選手の品格の問題と続いています。

 そして上に線を伸ばせば、幹事長の政治家の品格、更に一国の総理としての品格の問題があります。あの冷静な与謝野さんが鳩山総理に発した「そんな貴公子然とした顔で言われたら、そっちの方が本当と思われるかも知れないが、現に貴方は七年前に遡って十何億も税金を払っていなかった」と言った言葉が、とても印象的でした。兄の由紀夫さんが母に「子分を面倒見るのに金が必要だ」という話をし、それで「お兄さんは子分を養う為に金が必要だと言ってきたけど、あなたは子分がいないから大丈夫なの」という電話を弟・邦夫さんにしたのが2年前、与謝野さんが、その話を聞いたのが一年半前だとか。

 鳩山総理は弟経由で追及されることはないと踏んでいたから、晴天の霹靂だったに違いありません。与謝野さんが追及しているときの総理の横顔は、正に錯乱を越えて夢見心地。しかし、認める訳にもいかず、挙手をして立ったものの、いつもの鳩山さんではありませんでした。

 マスコミは「激高」と書き立てましたが、激高と言うよりも虚を突かれた。しかしボルテージをあげてアドレナリンを無理矢理、放出し脳細胞に行き渡らせたので、曖昧模糊な説明に終始しました。事実無根というのであれば、弟さんを名誉毀損で訴えればいいだけの事ですが、それは出来ない。そのような行為をとれば、更に多額な金の無心があった事が明らかになる可能性の方が大きいのでしょう。

 同じ頃に議員となり同じ様な活動をしているのに、お兄さんの方に多く金を渡していた。それが如実に証明されたのが資産格差でした。(2010年2月 9日 (火)日米安保50周年を考える⑫に詳細)何しろ、8億円もの格差があります。

 それにしても、お優しいお母様です。なるべく二人が平等になるようにしたい。しかし兄は言ってきても弟は何も言ってこない。お二人とも失礼ですが、実力で議員になったのではなく、(曾祖父)鳩山和夫衆議院議長、(祖父)鳩山一郎元首相、(父)鳩山威一郎元外相、という三代続いた名門の血筋と、ブリジストンの創業者の血を引くお母様がいての事。何に感謝すると言って血筋は鳩山家。資金は石橋家という構図で天は二物を与えたのですから、ある意味、祖先崇拝の典型です。

  さて、朝青龍横綱としての品格が問題になりましたが、世の中は連環連鎖、シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)という現象があり、オリンピックの選手まで、その兆候が現れた訳です。これを拡大すると、教育者としての品格、会社経営者としての品格、男として女としての品格も下がってきている。その現れが草食系男子で、その逆の肉食系女子なんて言う言葉も出てきました。つまり、何もかもがひっくり返っている状況で、皆が正常値にいないことから起きるギクシャクした苛立ちの最中にいるのかも知れません。

 政界では金と政治という相変わらずの問題がありますが、これを辿ると実は語られていない側面があります。戦後、日本は物資を輸入する為のドルがありませんでした。今でこそ、食糧自給率は40%です。いったい当時の日本の自給率は何%であったのか。しかし、子供達はパンを食べ、牛乳を飲み肉を食べていました。これは、おかしいというのが私の疑問でした。

 ところが最近、平野貞夫著「ロッキード事件 葬られた真実」を読んだところ、吉田自民党と鳩山日本民主党の合同により、自由民主党となった際に、社会党、日本労働組合懐柔資金がアメリカCIAからでていました。これは語っても問題にならない表面の帳簿。裏帳簿では丁度、内閣官房費という機密費があるように、アメリカから機密費がでなければパンや牛乳や肉が買えなかったのですから、相当額の資金供与はあったと思われます。

  70年安保の際、学生達の大半は地方出身で、親の仕送りとアルバイトで家賃や下宿代を払って活動していました。しかし、幹部ともなればアルバイトをしながら政治活動はできません。が、彼らは活動に集中していた。アメリカが学生に金を送ることは、あり得ない。無論、自民党が送る筈もないとすれば、その資金の源泉はどこにあったのか。

 「ソ連祖国、中共祖国」この言葉の裏には、やはりソ連マネーと中国マネーが背後にあったと取るのが自然でしょう。そのメッセージを学生達に「ソ連祖国、中京祖国」と言わせた。すると我々の金が学生に回った証となり、ソ連と中国は納得したのではないか。60年安保の時は、その橋渡し役が共産党、70年安保の時は日教組だった可能性も否定できません。私は、作家志望ですので、一つの推測なのですが・・・・・・。

 全共闘世代、所謂全共闘世代の皆さん。皆さんは全員が退職されました。ノスタルジーエレキギターとかフォークギターを奏でるのは良いのですが、知っている限りの事実を語って欲しいと思います。毎年8月になると、終戦特集で、置き手紙のように戦争の悲惨さを語っていくのは皆さんの父母の世代です。しかし、1947,48,49年生まれの一番大きな団塊の世代は何も残していません。よって私達の世代は何が何だか分からないというのが率直な意見だと思います。

 今年7月の選挙では、自民党は何としても小沢問題を追及し、任命をした鳩山総理を追い落とし、自民党に風が吹くようにと考えています。民主党過半数維持の為に何とか逃げ切って選挙に勝ちたいと思っていることは自明の理です。そうなると、もういい加減精算しなくてはならない60年、70年安保の真相を追求すべく行動をとったら、一番多く得られる団塊世代の票を得られないことから、誰一人として、行動を取りません。

 しかし、それこそが後遺症。サビにペンキを塗っても何れ腐食し、更にペンキを塗るような事ばかりしているので、何れ本質が分からなくなってしまって、伏魔殿になってしまいます。前者覆るは後車の戒めと捉えて真相を語って欲しいと思います。

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