都知事選②
一方、与謝野さんは大変です。何しろ小選挙区で落ちて比例で復活。つまり個人の魅力ではなく自民党の魅力で復活した訳です。『たちあがれ日本』までは、まぁ許せたが、今度は民主党と節操がない。つまり変節漢であるいう論理です。通常なら内閣を改造すると御祝儀で10%くらい支持率は上がるものなのですが、それもなく。石原都知事は定例記者会見で、与謝野さんの祖母・与謝野晶子さんの詩を捩って「君、恥かきたもうことなかれ」と散々です。
受け入れる民主党からも批判の声が。有名な「人を動かす」の著者でデール・カーネギーが不変の人の本質、経済的成功のコツとして”15%は専門的知識だが、残り85%は「考えを表現する能力」が必要だ”と言っています。つまり修練して習練すれば、『人を動かすのは熱である』という事だと思います。
特に現代は情報化で『メディア・イス・メッセージ』の時代だから尚更です。ところが与謝野さんは喉頭癌を煩っていますし、元々、弁舌を武器にしていた人ではありません。質問者がボルテージを上げて時速50キロで質問しているのに、与謝野さんは時速30キロ、それもクラクションの音も良く聞こえない状態で噛み合いません。
政策通といいますが、要は消費税アップなのか、というを越えることが出来ません。蜀の諸葛亮孔明ほどの軍師なら腐っても鯛で、病状に伏した際には「大将は誰に? その大将が死んだときは誰に?」と部下は延々と聞いたそうですが、無謀な刺客選挙(郵政民営化)も止められず、消費税論議は当時にしておくべき事だったと考えるとハテ、サテ?といった感がします。
与謝野さんの考えに賛同する若手が与謝野さんに変わって水面下で動くくらいじゃないと、まさに「君、恥かきたもうことなかれ」になって萎んでしまうのではないでしょうか。同じ選挙区で戦う海江田さんも同調しないし、結局、菅さんは自ら火種をいれてしまったのかなと思っています。