オリンピック
毎日新聞 社説
「9条」をどう解釈するか。改正を口にする議員もいる。「戦争の放棄」を定めた憲法ではない。「日本に特別の功労のある外国人」に国会の承認を得て日本国籍を与えるとした国籍法第9条のことだ
3月の世界フィギュアスケート選手権で日本人女性とカナダ人男性のペアが日本に初の銅メダルをもたらしたのが発端。4月の世界国別対抗戦でも日本の初優勝に貢献したことで2年後のソチ冬季五輪でのメダル獲得への期待がにわかに高まった。だが、五輪は同一国籍であることが参加条件になっていて今のままでは日本代表ペアとして五輪には出場できない。日本国籍を取得するためには5年以上の居住が条件だが、男性の日本滞在は5年間で計約200日に過ぎない。そこでウルトラCとして浮上したのが国籍法の9条なのだ
世界選手権でのメダルと2007年以来日本連盟所属選手として活動してきたことが「特別の功労」に該当する、というのが参議院議員で日本スケート連盟の橋本聖子会長らの解釈だ。「大帰化」と呼ばれる特例措置だが、前例がない
明治31(1898)年5月21日の貴族院国籍法案特別委員会での質疑が参考になる。「特別の功労」の例として政府委員の法学者はボアソナードの名を挙げた。お雇い外国人として日本に20年以上滞在して旧刑法や旧民法を起草したフランス人だ
我が国が近代法治国家へと脱皮する中で顕著な功績を残した法学者と比較されてはスケーターもかわいそう。それでも日本国籍取得は可能とする新たな法解釈、法改正が必要ならば国会には憲法同様、慎重かつ丁寧な議論をお願いしたい。
猫ひろしさんが、カンボジアの選手としてマラソンにでるとかいう話がありました。
そもそもオリンピックが何故あるのかというと、戦争の肩代わりという側面があります。まぁこう書くと、批判を浴びると思いますが。人間とは誰も勝者のDNAをもっています。虫も殺さぬ顔をして、という言い方がありますが、全ての生物は生き抜いてきた遺伝子の固まりです。
人の脳は三層構造になっていて、爬虫類脳があって、次が旧哺乳類脳、次が新哺乳類脳、脳はこの三つが包むようにある。これを三位一体の説というそうです。爬虫類脳は本能、新哺乳類の脳は防衛能力、新哺乳類脳が知性、理性、知能、想像力と創造力で、ここからホモサピエンスです。
しかしその何というんでしょうね。防衛というと聞こえはいいですが、他を滅ぼしても生存しようとする脳が騒ぐんですね。特に戦争です。これは一触即発になると起きる訳です。そこでオリンピックです。クーベルタンは参加することに意義があるといいましたが、これもまぁそう言わないと拙いわけで。
例えば、「適所を選んで適材になる」を「置かれた場所で咲きなさい」なんていうと、ほんのりいい気持ちになるわけです。適材適所が原形ですが、剥き出しだとリアルすぎてウケません。そういう訳で、オリンピックですが、例えば中国と韓国が躍進、アメリカが伸びないなんて聞くと、おいおい尖閣は大丈夫だべか、なんて考えますよね。サッカーでも野球でも例えばイタリアに負けてもしょうがねえなーくらいですが、韓国に大敗とか中国に逆転されると聞くと、ナンデヤネン。しっかりせいよといいたくなるわけです。つまり、オリンピックはスポーツを通して仮想戦争を繰り広げている側面があるわけです。
これは人類の英知です。夏季五輪、冬季五輪がどれだけ平和に貢献しているか分かりません。メダルの数は勲章です。それで各国、それなりに工作もあるわけです。それにしても以前は考えられない事態が生まれてきているわけです。しかしまぁ、オリンピックの本来の隠された原点はそういうものではなかったのかと……