朝まで生テレビ!激論!護憲・改憲・新憲法②
東京都の石原慎太郎知事は憲法改正ではなく憲法無効論をいっています。
法学博士で憲法担当大臣・松本烝治、初め、従順ならざる日本人、白州次郎、そして吉田茂は敗戦後GHQから命令され新憲法草案を言われたので、憲法を作ろうとしましたが、GHQの民政局局長のコートニー・ホイットニーは拒絶しました。憲法はGHQ草案を和訳せよというものでした。その場で白州に『我々は、原爆の陽光を楽しんだのだ』と不適な含み笑いまで残しています。その精神はウォーギルトン・インフォメーション・プログラム(日本弱体化計画)で具体的には二度と再び絶対にアメリカを相手に戦争を仕掛けてくることが出来ない憲法でした。
敗戦まで続いていた明治憲法の73条、75条では「占領軍が占領のための手立てとして押しつけた憲法は無効である」と書いてあります。
明治憲法 73条
1.将来此ノ憲法ノ条項ヲ改正スルノ必要アルトキハ勅命ヲ以テ議案ヲ帝国議会ノ議ニ付スヘシ
2.此ノ場合ニ於テ両議院ハ各々其ノ総員三分ノ二以上出席スルニ非サレハ議事ヲ開クコトヲ得ス出席議員三分ノ二以上ノ多数ヲ得ルニ非サレハ改正ノ議決ヲ為スコトヲ得ス
現代風の表記にすると
1.将来、この憲法の条項を改正する必要があるときは、勅命により、議案を帝国議会の議に付すこと。
1.この場合において、両議院は、各々、その総員の三分の二以上が出席しなければ、議事を開くことができない。出席議員の三分の二以上の多数を得なければ、改正の議決をすることができない。
第七十五条 国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は害されない。
美濃部達吉や清瀬一郎、そして共産党の野坂参三までが明治憲法(大日本帝国憲法)の憲法改正条項によると、占領下のような非常時での改憲はできないというのが石原知事の主張です。
それはそうでしょうね。戦争勝利国が敗戦国の憲法をいじれたら戦争出来ない条件はいくらでも入れられます。何しろ憲法改正には2/3の賛成が必要です。これもGHQの呪縛です。呪縛の上に呪縛を積み重ねても改めて矛盾が露呈します。
例えばGHQは軍隊を持たせない事にしました。しかし1950年に朝鮮戦争が勃発すると、軍隊は作れないので警察予備隊という組織をつくりました。これが自衛隊の前身です。この時、既に憲法違反をしています。つまりアメリカの都合で戦争放棄しておきながらアメリカの都合で自衛隊が出来た。これで合憲の筈がない。故に今ある憲法は合憲、違憲の前に、憲法の精神がアメリカの都合によるものであるという地点からスタートしないと過去を精算できないと思います。