米大統領選いよいよ
米大統領選 きょう投票 2000年の混乱 再来警戒
産経新聞 11月6日(火)7時55分配信
米大統領選は民主党のオバマ大統領(51)と共和党のロムニー前マサチューセッツ州知事(65)が大接戦を展開したまま、6日投開票が行われる。米紙ワシントン・ポストとABCテレビの最新調査ではオバマ氏が1ポイントリード。CNNテレビの調査では両者とも49%で互角の戦いだ。票の再集計をめぐり混乱した2000年の大統領選同様、法廷闘争に発展する可能性も取り沙汰されている。
共和党ブッシュ候補と民主党ゴア候補が争った2000年の大統領選では、フロリダ州が採用したパンチカード式の投票用紙をめぐり大混乱を引き起こした。それ以降、電子化や期日前投票を利用することでスムーズな開票を目指してきたが、今回は、機器の誤作動や投票確認作業の複雑化などが懸念されている。
問題になりそうなのは、一部の州が導入するタッチパネル式の電子投票だ。米メディアによると、コロラド州では、ロムニー氏に投票しようとパネルを押しても、誤作動でオバマ氏への投票に切り替わってしまうケースがあった。共和党幹部が一部地域の使用機器の再点検を求める事態になっているという。
期日前投票の多さも頭痛のタネ。最激戦州のオハイオ州では約130万人が期日前投票を申請したものの、4日現在、まだ約24万人が投票をすませていない。仮に期日前投票を要請していた有権者が当日投票に切り替えた場合、二重投票防止の確認作業が不可欠となる。両陣営が細部の確認を強く要求することも予想され、それには10日以上かかる可能性があるという。
また、暴風雨の被害に見舞われたニュージャージー州は電子メールでの投票を容認した。ただ、ハッカーが介入する危険性を指摘する専門家もいる。米メディアによると、両陣営とも法律顧問を激戦州に配置済みで、自陣営に不利な状況が出現すれば法廷闘争も辞さない方針を徹底させているという。大統領選は各州に配分された選挙人の獲得数を争うが、1800年以来という獲得選挙人が同数で並ぶ珍事もあり得る。その場合、下院の投票で選ばれる。
【用語解説】2000年の米大統領選
フロリダ州で共和党ブッシュ候補のリードが州法の基準に満たない僅差だったため、再集計したところ得票差が縮小。集計機の精度に異議を唱える民主党側の要請で、一部で手集計が始まった。しかし連邦最高裁は、再集計する際の基準があいまいなどとして再集計停止を命令。投票から1カ月余り後にようやく獲得選挙人数が確定、ブッシュ候補の大統領選勝利が決まった。
カリフォルニア大学バークレー校の大学院生と教授の統計分析によると、フロリダ州の電子投票機が示したブッシュ大統領の得票数が、本来得られるべき得票数よりはるかに多かった可能性があるといいます。ブッシュ大統領はこの州で30数万の票差で勝利していますが、ブッシュ大統領が過剰に得票した可能性があるのは13万票、逆の候補にカウントされる不具合があったとすれば、票数のずれは2倍の26万票に達し予想得票と実得票の差がとくに大きかった郡は、民主党支持(ゴア支持)の非常に強い地域だったそうです。
大統領選には様々な思惑が絡んでくると言います。最近、リンカーン大統領の映画がアメリカでどんどん公開されているらしいですが、それもオバマ陣営のアピールだという話もあります。しかし本来キリスト教福音派に支持を受け、黒人層からも人気を取れる筈のオバマさんがここまで苦戦していること事態がいかに劣勢か表しているわけでして、余談ですが、リンカーン大統領は二期目の途中で暗殺されているのでオバマさんも……という話が都市伝説ですが言われたりしています。