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内閣改造 安倍政権の経済政策について

 昨日は内閣改造について盛んに報道がなされていたが、国民としては誰が大臣になろうと違いが良く分からないし結果が全てというのが実のところだろう。その安倍政権の結果は外交と財政で評価が割れる。

  外交面では対中国を明確にし米国との結びつきを強め他の東南アジア諸国との関係を深めている。安保法制の集団的自衛権容認も最終的には制約が多すぎて個別的自衛権と殆ど変わらない代物になってしまったがその努力自体は認められる。
 しかし事経済に話は移ると途端にダメだ。デフレ脱却間近だとか景気は揺るかに回復しているだとか調子の良いことばかりいっているが、デフレ脱却どころか景気後退で逆戻り実質賃金だって安倍政権誕生から下がり続けている。デフレ脱却というのはただ単に物価が上がれば良いという話ではない。物価が上がってもその供給に対して最低でも同じぐらい需要がなければ意味がない。物価は後からついて来るもので先ず何よりすべきことは需要を作り出すことだ。 

 需要を作り出すには政府が積極的に財政出動をし公共事業、医療、介護といった明らかに供給の足りていない分野に投資をすればいい。例えば近年老朽化で問題が多発している高速道路や堤防の整備、トンネルの点検といった国民の生命と財産を守るためのインフラ対策。介護報酬の引き上げによって人材を集めれば必ず需要は生まれるのだ。新たに創出した需要によって消費を活性化させ物価上昇と共に賃金も増加し経済成長を果たしていく。それが内需国家日本の成長モデルである。
 消費=需要を確実に減らす増税は論外、TPPも市場原理に基づいたグローバリズムの貿易だから今の日本に安い食品や製品が入ってくればその分国内の食品、製品が売れなくなり国民の所得は減る。所得が減れば更に消費を減らし誰かの所得が減っていく……、デフレ不況を加速させる可能性が高い。

 
 構造改革と称した規制緩和新自由主義者が好むものだがデフレ時に規制緩和で供給量を増やしてどうするのか。既に需要が足りて供給が上回っているところで更に供給を増やしたら競争が更に加速化し物価はどんどん下がっていく、それでも消費者は購入額を増やさないから売上は徐々に減少しいずれは倒産、残った方も疲弊しまともに設備投資することすら適わない。
 経済に重要なのは人、物、技術、この三つが揃ったときに日本は高度経済成長を達成した。今はあまりにも人をカネの物差しで捉えすぎている。人件費は安ければ安いほどいい、技術がないなら人材を引き抜けでは会社に尽くす心、向上心も生まれずノウハウも蓄積されないから技術力の向上、新たな製品の発明など不可能だ。短期的には儲かったとしても長期的に上手くいく訳がない。一度会社が傾けば人材は一斉に退いていく。そんな企業が蔓延れば日本はどんどん衰退し海外製品や外国人に頼らなくては経済を支えられない発展途上国に落ちぶれるだろう。

 

 このまま緊縮財政や新自由主義的な政策を続けていっても経済成長は達成出来ない。国民経済に適った政策、直近では大規模な補正予算を組んで欲しい。結果を見せて下さい安倍総理

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