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ワタミの話

  ワタミといえば渡邉美樹さんで現在参議院である。一昔前、渡邉さんは時代の寵児と持て囃された。だがその人気が凋落したのはブラック企業というワードが出始めてからだった。ワタミで働いていた女性従業員の過労死が呼び水になった。

 何故ワタミは店舗網を広げたのか、一代で600店舗にもするには時代の風が吹かなければ起こりえない。ずばりデフレ産業だったからである。給料が上がらない。レイオフ(首切り)となれば高級ホテルでディナーは夢の又夢、しかも酒を飲まなきゃやっていけない。そこで安売りの居酒屋ワタミが成長した。コストカットが一丁目一番地の企業だから従業員の賃金も安い。だが料理やファミレス、吉野家、壱番館と街道を走れば乱立している。そこでの激しいシェア争いともなれば接客というソフトがブランドの証明となる。客と従業員は二律背反で客が楽な分、従業員はきつくなる。そうでなくとも今の若者は少子化で衣食住は昭和の時代の三倍もよくなっている。不況で茶髪にピアスに下げズボンは流行らなくなったが、そんな姿から、口の聞き方お辞儀の角度まで決められている。
 ろくに客と話せもしないで 「まあまあ、だいだい、いいんじゃあない」が三種の神器の今どきは例えば客が 「どうだい景気はといえば」 「まぁ、いいんじゃあないですか」とぶっきらぼうに答える。すると客は態度が悪いのでその店に来なくなる。そこだけでなくチェーン店なら600店に、全てに行かない。つまりその会社の社長の一言より、いち従業員の態度で全店に影響が生じる。一人の顧客には百人の顧客がついている。つまり口コミである。先ほどの客がゴルフ帰りにどこかで飯を喰おうとなれば 「どこが、いいか」 「ワタミにするか」 「やめたほうがいい。従業員が客をばかにしている。ワタミはやめよう」この話から-1が-5になってワタミはその日、5人の売上が減る、それだけではない。ワタミ社員教育がなっていないとそのときの2人でもいえば、伝播していく。ましてテレビで報道となったら視聴率1%で100万人だから客だけでなく投資家はワタミを売る。   この被害は甚大である。そんな中でワタミが急成長したのだから大した研修モデル。つまり味以上に接待という調味料が味のブランドを上げてきたのだった。

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