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言葉とは③

 言葉の豊富さ、ボキャブラリーは民度を表す。

 例えば大笑い、高笑い、馬鹿笑いは似ているが全部、違う。大笑いはあけっぴろげ、高笑いは高飛車、バカ笑いはそれを見ている人が馬鹿だと感じる笑い。これを第三者が垣間見て大笑している。高笑していた。爆笑だったなどと表現する。

 更に空笑い、作り笑い、無理笑い、苦笑い、噴き出し笑い、薄笑い、忍び笑い、盗み笑いetcとある。こんなに言葉が豊富ということは感情がたっぷりな民族だということなる。それと語感も変化する。

 日本のオリジナル宗教は神道である。これを「しんとう」という。だが素直に読めば「しんどう」である。「しんどうとは神の道である」というより「しんとうとは神の道である」とした方が格調が高くなる。 少尉、中尉、大尉の尉より少佐、中佐、大佐の佐の方が偉いし、中将は大将の下なのだから素直にいけば「ちゅうしょう」しかし「ちゅうしょう」という響きは中傷を連想させる。そこで「ちゅうじょう」と読む。それでいけば少将も少々をイメージさせるから「しょうじょう」とすればいいが、さすると症状となり戦争に負けそうだ。それならまだ「少々」がいいという訳である。

 それから大和、この振り仮名は「やま・と」なのか「や・まと」なのか分からないが日本人は抵抗無く使っている。 「はがくれ」も漢字で書くときは葉隠れと送り仮名に「れ」を付けるのが正しいがやはり日本人は「葉隠」とする。それは漢字二文字の方が綺麗で美しいからである。 日本語は語感だけでなく見た目も重要視するのだ。

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