ユダヤ人を救ったイレーナ・センドラー
ナチスドイツの統治下で1200人を助けたシンドラー、日本では6000人の人を救った杉原千畝さんが有名ですが、ポーランドの一女性にもイレーナ・センドラーさんという活動家が居ました。
彼女の名は長く歴史の闇に葬られていましたが、アメリカの女子高生達の手によって世界に知られるようになります。
アメリカのある高校の女子高生達は全米で開かれる歴史コンテストに参加するために、題材を探していました。そんなある時、「イレーナ・センドラーさんという人がユダヤ人の児童を1200人助けた」と書かれた小さな新聞記事をみつけます。早速、社会科の先生にこの事について知っているか尋ねると「こんなにユダヤ人を助けたのに有名でないという事は、この記事の信憑性は低い」と言われてしまいます。しかし「でも折角興味を持ったのなら、調べてみればいい。それこそ歴史なのだから」と言われ、彼女たちはイレーナ・センドラーという人物を調べ始めました。
まず分かった事は、ナチス・ドイツがポーランドを占領していた第二次大戦中、ポーランドに住むユダヤ人を強制収容する為にワルシャワのゲットーという地区にユダヤ人が閉じこめられて居たことです。さらにそこでは栄養価の10分の1の食事しか提供されず、伝染病が流行り、幼い命が次々に失われていた事でした。