竹中平蔵さんの結論
竹中平蔵さんがテレビに出演していました。
http://www.youtube.com/watch?v=mawXuqxo73Y
http://www.youtube.com/watch?v=7MhsI-jP-cI
情報化社会では江戸時代の一万倍の情報に溢れています。それで簡単に一年前を忘れます。まして5年前以上になると、だいぶ怪しくなります。テレビで郵政民営化の論議をしていました。きっと多くの人が郵政民営化は正であったのか邪であったのか?と見たと思いますが、こういう結末の分からないものを見ていくと、何がなんだか分からなくなります。
そこで私なりに言うと、嘗て、ホリエモンは、村上ファンドの社長から「土地を売ったり買ったりは税制面も面倒くさい。それより土地とか資産を沢山持っている会社の株をかって支配すればいい」と聞き、阪神電鉄株を買い占め、フジテレビを牛耳る為に親会社のニッポン放送を買い占めました。しかし、その手口は、既に長期信用銀行のときにありました。
11年前、 1998年10月 日本長期信用銀行経営破綻。後に新生銀行(米国)即ち血税9兆を長銀に注ぎ込んでおきながら、10億でリップルウッドに瑕疵担保条項付で、殆ど損はさせない条項を付保して叩き売り、株式公開で新生銀行として上場、たったこれだけで3000億新生銀行(米国)に儲けさせました。
その後、小泉政権(竹中ライン) は三角合併(2007/5より)で子会社が日本にあれば自らの株式と相手の株式を交換出来る法律を通し、アメリカが要求している郵政民営化と裁判員制度を取り入れました。それで、郵政が民営化して上場すると、アメリカの禿げたかファンドに買い占められ、結果、日本経済が牛耳られかねないと思った自民党議員は郵政民営化に反対したら小泉先生に刺客を立てられて討ち死にしました。
小泉先生の兄貴格の森喜朗さんが、「あのとき、誰一人として民営化が良いのか悪いのか分からなかった。ただ小泉さんと竹中さんだけは良くなると決めていた」と言いました。黄金のマニュフェストであった『改革を止めるな、郵政民営化すれば、小さな政府、少子化対策、地方財政が潤い安全保障、年金・医療、そして外交まで良くなる』は間違いなく大ハズレでした。テレビの中で、竹中先生が「官僚に経済は分からない」と言いましたが岩戸景気(1958-1961)は池田内閣の元で下村 治(大蔵省官僚)は所得倍増論を提唱。これが、いざなぎ景気(1965から1970)の大きな起爆剤になったと考えています。
竹中先生は小渕内閣の時、経済戦略会議のメンバー、小泉内閣では経済財政諮問会議のメンバーで5年3カ月もの間、一人ネオコン状態だったから竹中理論を実証して余りあるほど、恵まれた環境にいました。その後、中谷巌氏が『竹中平蔵君、僕は間違えた』と文藝春秋に寄稿。加藤紘一さんは近著で『劇場政治の誤算』の中で政党政治の崩壊、小泉-竹中ラインの失敗を検証しています。今や慶應大学の経済の先生ですから、郵政民営化は間違っていたという告白本を出した方先生の為ではないのかと思います。
当の小泉先生は引退され、ご次男の方が、そのうちお父さんを真似て写真集を出すのではという人気振りです。ご本尊がうまく転身しているのに竹中さんが孤軍奮闘しているのは如何なものかと、贔屓目に見ても、竹中さんが下村さんより有効な手を打ったとは思えないのです。