保管

保管場所

小説について

>まつさん

アジャスター読んでいます。最初はアジャスター? ジッパーの事かと思っていたら、損害保険会社の保険金支払いのセクションの人の事を言うのですね。

生命保険の支払いセクションは使うのかな。それにしてもアジャスターは知らなかったな。

とても、細かく書いてあって感心しています。これからは電子書籍になっていくのかなぁと思いながら読んでいます。SOSって私の子どもの頃はポピュラーだったけど。今の人は分かるのかな。良く出来た作品だと思いますよ。

電子書籍ドリームトライブ』でアジャスター(自動車事故査定員物語)は延べ133人の方が読んで下さって、一票入れてくれた方が16人いらっしゃいます。投票の際は、無料の会員登録が必要なのですが、これは集団である特定の作品に票が入ったりするような不正防止の為なので御協力下さい。

原稿用紙は長編でも原稿用紙800枚くらいが限度で、アジャスターは、それを遙かに越えてしまい、どこにも投稿出来なかった作品です。そう言う点では、電子書籍様々でした。

それで、改めて、きめ細かくしてアップしていこうと思っています。根岸が、アキが、今井や、児玉もそれぞれ職業を持って生きていますが、それぞれが職業内だけで考えずに、理不尽に対して、彼らは憤りを持って生きている昔気質の日本人として描いているつもりです。

赤穂浪士が、『入り鉄砲に出女』の箱根の関所で、赤穂浪士と知っていて全員を通した役人。吉良邸討ち入りの際、隣の旗本、土屋主税は高張提灯(竿の先につけて高く掲げるようにした提灯で今で云えば二メートル半の高さ)を吉良邸の庭に翳して、ギリギリのところで、『生類憐みの令』の礼という悪法を施して喧嘩両成敗を正しました。

五木寛之さんが『語らざれば憂い亡きに似たり』といっていました。「黙っていれば、何の苦労もなく生きているように見えるが、実は悲しい体験をして生きてきた人である」という意味だと解釈していました。『小さな親友』でも石川が小学校五年の裕太に、公園で裕太に
「裕太、みんなが幸せに見えるか?」と尋ねるシーンがありますが、裕太は寂しく頷きます。自分が不幸せだと。人が羨む境涯に居るように捉えてしまいます。秋葉原での無差別殺人もそうです。不幸なのは自分だけと決めています。

最近でも、ある一人住まいの女性が、隣に住んでいた妻子ある男に屋根づたいに忍び込んで乱暴されました。こういう場合、裁判員制度の対象になるようで、結果として裁判員達は、量刑の重い方を選択する傾向にあるとか。しかし、その為には、被害者は自らを晒さなければならないことから、犯行に及んだ犯人の量刑を軽くして裁判員裁判を降りる人がいるそうです。

しかし、その女性は気丈に裁判員達に顔を晒す事にしました。すると量刑を軽くして欲しい犯人から「子どもが産まれたばかりである。このままでは家庭が崩壊する」と書いてきて、しかし、被害者の女性に対する陳謝は何も書かれて居ない。トラウマは解消されるどころか増してしまったと言います。

話は戻って、「小さな親友」の裕太は、石川の話に耳を傾けます。
「裕太、もしかすると、あそこで孫と遊んでいる老人だって、裕太から見れば何の苦労もなく生きてきた人のように感じるかも知れない。だけど、お爺さんにはお爺さんの人には語りたくない過去があるかも知れないぞ。小父ちゃんの歳になると、そう言うことが分かってくる」と話してやります。

私は、五木寛之さんの『語らざれば憂い亡きに似たり』を石川を通じて裕太に教えた形を書いてみました。石川も、根岸も、今井も児玉も私の好きな日本人で、少しの正義感と時に、涙もろい人達です。きっと、どこかに石川も根岸も居ると思って描いて見ました。

一人でも多くの方に読んでいただければ幸甚です。ご紹介よろしくお願い致します。

この記事を読んで良かったと思った方は投票してくださると嬉しいです。