砂の器②
本来、今年の3月12日(土)、13日(日)に放送される予定だった訳ですが、東日本大震災の影響で延期され結論は半年送りで9月(10日・土)、昨日(11日・日)となりました。作中に出てくる秋田県に「羽後亀田」は震源地からは離れているので甚大な被害ではなかったかも知れませんが、考慮したのでしょうか。
さて、考慮と言えば清張作品をTBSが放映する場合、清張先生は他界していますから版権を持っている松本家に依頼するようです。その際、清張さんの遺言なのかどうか分かりませんが、「ハンセン氏病ではなく他のエピソードに変える」という条件があったようです。その詳細は分かりませんが、映画・砂の器は大ヒットしましたから、その影響でハンセン病の人からクレームがついたからかも知れません。
現に映画化において下記のような事がありました。
ハンセン氏病の元患者である本浦千代吉と息子の秀夫(和賀英良)が放浪するシーンや、ハンセン氏病の父親の存在を隠蔽するために殺人を犯すという場面について、全国ハンセン氏病患者協議会(のち「全国ハンセン病療養所入所者協議会」)は、ハンセン氏病差別を助長する他、映画の上映によって“ハンセン氏病患者は現在でも放浪生活を送らざるをえない惨めな存在”と世間に誤解されるとの懸念から、映画の計画段階で製作中止を要請した。しかし最終的には製作者側との話し合いによって「ハンセン氏病は、医学の進歩により特効薬もあり、現在では完全に回復し、社会復帰が続いている。それを拒むものは、まだ根強く残っている非科学的な偏見と差別のみであり、本浦千代吉のような患者はもうどこにもいない」という字幕を映画のラストに流すことを条件に、上映が決まった。(Wikipedia)
それからTBSの放映は2004年でしたが2003年11月に熊本県阿蘇郡南小国町の黒川温泉で事件がありました。アイレディース宮殿黒川温泉ホテルがハンセン病元患者の宿泊を拒否した事件です。
2003年9月17日、熊本県は県の事業として行っている「ふるさと訪問事業」の一環として、国立ハンセン病療養所菊池恵楓園入所のハンセン病の元患者18名と付き添い4名の宿泊をアイレディース宮殿黒川温泉ホテルに予約。11月18日から一泊の予定だった。この事業は今回が初ではなく、過去に何度も宿泊先を変えて問題なく問題がなかった。ただ、旅の手配をした県の担当者が事前に客がハンセン病団体であることをホテルに知らせていなかった。アイレディース宮殿黒川温泉ホテルは、エステ施設を併設していて高級ホテルではなく来集団相手のホテルであったが同年11月13日、ホテルは県に「他の宿泊客への迷惑」を理由に宿泊を申し入れを断った。翌14日、県担当者が親会社である化粧品訪問販売会社のアイスターへ出向き、ハンセン病についての各種説明を行い理解を求めたがアイスター側はこれを拒否したので県側は熊本県知事名の抗議文を手渡し、宿泊拒否の撤回を求めたが拒否しつつけた。県は熊本地方法務局に報告を行い、人権侵害ならびに旅館業法違反などの疑いにより調査が開始。この騒動から賛否両論が沸き起こった。ハンセン病は完治している。
通常の宿泊や飲食ではハンセン病は感染しないことから「伝染性の疾病」には当たらないとして、2004年2月16日、旅館業法違反で営業停止処分の方針が発表された。同日、経営母体の「アイスター」はホテルの廃業を決めた。この頃、ハンセン病団体のところには、関東を中心とする一般市民からの非難の電話・手紙が殺到していた。それらの多くはイタズラや嫌がらせであったが、名前や住所を明記した手紙もあったという。営業停止(3月15日 - 17日)が執行される直前の3月12日には、アイスター社による記者会見が行われ、抗議の意思を含む声明文も発表された。同席した松尾翼弁護士は「加害者は県。被害者は元患者とホテルだ」と主張し、「訴状も用意し真剣に訴訟を準備したが、(処分を呑んだのは)真実が明らかになることで、傷つく人が出るのは避けられないためだ」と説明した。県ならびに熊本地方法務局の告発を受けて捜査を行った熊本地検は、旅館業法違反容疑での刑事処分を決定、2004年3月29日にアイスター元社長(事件当時社長)、ホテルの総支配人、法人としてのアイスターを略式起訴し、有罪判決が出され、全員が正式裁判を請求しなかったため、判決が確定した。ホテルは2004年5月6日をもって廃業。アイスターは事件の数年前他者から取得したこのホテルの他者への売却を望まず、各種手続きの終了後、即時に建物は取り壊され、アイスターの取得以前からこのホテルに従事していた従業員へも解雇通知がなされた。 廃業に伴い、上級管理職を除く従業員全員が解雇されることになり、それに対して労働組合が反発、団体交渉が行われたが決裂した。最終的には裁判でアイスター社が元従業員側に対し総額7000万円を支払うことで和解が成立した。(以上Wikipedia情報)
要約すると、ハンセン病元患者の宿泊を受付けなかった事からホテルは廃業。そこで務めていた従業員に7千万円の支払い判決というような問題があって、松本家もハンセン病は……となったのかも知れません。
それにしても県が何でこんなに動いたんでしょうか。だって日曜昼すぎの森本さんが司会をしている噂の現場なんてみると、県とか市とかいうのは、みんな逃げの一手ですよね。
この時の熊本県知事はというと潮谷義子さんという人でした。この人、この事件に強硬な姿勢をとった為、次の選挙で危うかったそうですが、再選しました。
菅さんは、本来なら今も居直っているはずでしたが、やはり『市民の党』『市民の会』、の献金問題が命取りになりました。あっけら菅さんは野田大臣を推薦したとか。どうぞ、震災の陰で、あっけら菅さんのように、四民の党(しみんのとう)の第一民が中国人、第二民が北朝鮮、第三民が韓国人、第四民が日本人の構築を市民の党などと肩入れせずに第一民を東北人にする政策を第一優先にお願いします。
http://www.youtube.com/watch?v=5t7fn7xLiLQ