金は天下の回りもの

日銀が９日発表した６月のマネーストック（月中平均残高）速報で企業や個人が保有するお金の量を示す「Ｍ３」が、前年同月比２・４％増の１１８７兆円と増加傾向は続いているものの伸び率は５カ月連続で縮小し、１６カ月ぶりの低い水準となっていた事がわかりました。

　日銀は金融機関に対して流し込むマネタリーベースを年間６０兆～７０兆円ペースで増やそうとしていて実際に６月のマネタリーベースの伸び率は４２・６％と１６カ月連続で過去最高を更新しましたが、それが肝心の民間に行き届いていません。

　日銀の資金循環統計によると、３月末の企業などの民間非金融法人の現金・預金残高は２３２兆円と４・１％増えましたが、借入残高は１・０％増に留まり、２０兆円分のお金が金融機関にだぶついている計算になります。

　設備投資は今日やって次の日に成果がでる訳じゃなく、長期的な展望をみてするので、まだまだ景気の先行きが見えない中設備投資をする為に借金を積極的にする気持ちになれないのも無理はありません。しかし、ここが伸びないと企業が成長しない。だからアベノミクス第三の矢が焦点になってくる訳ですね。

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