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国に駐在するアメリカのリパート大使が5日朝、ソウル市内で男に刃物で切りつけられるという事件が起こりました。リパート大使は顔や手にけがをして病院に運ばれ、手当てを受けていますが、命に別状はないそうです。
犯人は韓国人の男でこの日、朝鮮半島の統一などをテーマにした講演会が開かれており、リパート大使も講演する予定だったのですが、男は大使の近くのテーブルに座っていて、大声で何かを叫びながら大使に近づくと、突然、果物ナイフで切りつけたそうです。この男は5年前に日本の大使が島根県の竹島の領有権を主張したことに腹を立てて大使にコンクリートの塊を投げつけ、隣にいた大使館の女性職員にけがをさせたとして執行猶予の付いた有罪判決を受けていました。
リパート大使はオバマ大統領の側近として知られ、日本や韓国などアジア地域の安全保障政策に精通し、国防長官の首席補佐官などを経て、去年10月、韓国に着任した人で、何故このような事になったかというと、どうもシャーマン米国務次官がアジアの政治指導者らは「旧敵国」を安易に中傷すべきでないとの考えを示したことに日本贔屓かと反発したようですが、この事件が今後、米韓関係にどのような影響を与えることになるのか。