「竜馬がゆく」「青山繁晴もゆく!」
嘗て伊藤博文は高杉晋作を「動けば雷電の如く、発すれば風雨のごとし」と詠んだ。高杉晋作は奇兵隊を作った。それは騎兵隊でなく奇抜の奇の兵隊「奇兵隊」であった。高杉の師の吉田松陰先生は自らを僕といい相手が商人の娘であっても「貴女」といった。そこには民の格差がなかった。身分の格差がある時代に身分格差がないということは想像以上の抵抗がある。龍馬は勝海舟を暗殺しにいったという話がある。高給官僚の勝海舟のべらんめえ江戸弁は龍馬を魅了した。海舟は地球儀を回しながら
「龍馬さんよ、こいつがメリケンだよ。どうだいこの日本とさ、比べようもないほど、どでかい国だよ。そうさな、その大きさは日本の25倍もあるのさ。今、こんなどでかい国と相対するには一つにならなきゃあ、対せないんだよ。そんなときに日本は勤王だ佐幕だといって殺しあっているんですよ。それでいいんですかい。しかもさ、アメリカの大統領は誰もがなれるんで、どうしてか、それは選挙だからだよ。この人はっていう人物に入り札して、一番多い人が大統領になるって寸法よ。っていうことは身分の格差がないんで、こんなどでかい国でだよ。龍馬さんよ、土佐の身分格差はアンタが一番知っているはずだよ。土佐は身分格差が激しかった。関ヶ原の戦いで家康が勝った。家康は山内一豊を土佐に派遣した。しかし土佐の民にしてみれば、全く知らない男の指揮下に入れられて命令される筋合いはねぇって訳だ。それでいうことを聞かなかったんで、それでかずとよは考えた。徳川幕府からきた官吏の意見に従わせる為に激しい身分格差にしてさ、土佐の夏は滅法暑いしかし身分の低いものは日傘がさえねえ、下駄もダメだってね。それで新しい人材が埋もれているんじゃないんですかい」
龍馬は初めてみる地球儀でアメリカと日本を確認し、誰もが特技を活かせる国だから鉄の船でやってくることが出来たのだと悟った。青山繁治こと青ちゃんは近畿大学の教授で近畿大学の人気は鰻登り、東大の学生も青ちゃんの授業を聴きたいというわけで東大生にも教えるようになった。西郷、大久保は島津斉彬という人物で開眼、木戸孝允(桂小五郎)高杉晋作、伊藤博文(初代内閣総理大臣)、山県有朋(第三・九第総理大臣)井上薫、久坂玄瑞、前原一誠は吉田松陰によって開眼、龍馬は勝海舟によって日本の現在地(アドレス)と現在値(バリュー)を知った。つまり人と人の出逢いが奇蹟を呼び起こした。司馬遼太郎は嘗て思想で幸せになった大衆はいないといったが、思想は殺し合いになるばかり、そこに人物が登場すると前進する。人の出会いが精神科学を起こし組織科学を起こし世の中を変えていく。
私のブログを読んで青山繁治こと青ちゃんに一票投じてくれた読者がいたら、これからも一緒に「我一粒の麦なれど」青ちゃんがいつもいう。一緒に日本を考えていきたいと思っている。時代を良くするのは法律でもメディアでもない人物である。故に西洋に主義あり、東洋に道ありといわわれる。日本とは宗教的には神の道。哲学的には真理、科学的は実在の原理である。西洋人が道では分からん主義でいえといったら日本は人物主義の国柄であるといえばいい。