本末転倒
本末転倒とは物事の根本とそうでないもの。つまり根本と末の不整合を意味する。大阪の実家から私立大の国際関係学部に通い卒業して3年半。奨学金を返せず自己破産する。入学金30万円や毎年100万円の授業料、通学費などのため、計800万円余を借りた。うち576万円は有利子で、大学卒業後は利息も上乗せして返してきた。「入学した時はこんなことになるとは、想像もしなかった」父親は戸惑い、自らも自己破産する道を選ぼうとしているという報道があった。
英のオックスフォード大学と三菱総研が未来予測して12年後、2030年代に入るとあらゆる職業の50%がAIに取って代わるという。AIが昨年高校の試験を突破、今年にも代替法学部の試験を突破する。つまり一家に一台AI法学部くんを置けば、分からないところはインターネットに変わってコミュニケーションで必要な情報を得られる。
過去情報を100万冊もインプットできるAIに適う相手はいない。大統領を辞めると亡命、懲役、自殺が続く韓国社会では、AIに政治をやって貰おうとの取り込みが始まっている。即ち800万も費やして得た知識など元々ないし日進月歩ならぬ日進日歩の早さの現代、その知識は実際の社会では全く不要である。何故なら大学教授は30歳のときに覚えた知識、受講する学生は世の中に出て30、つまり10年後に役に立つ話を聞きたいが産業界、経済界を知らない教授連にそれが分かっていたら経済戦略会議、産業競争力会議、諮問会議だかの委員を国会議員以上の権力で15年も「そこまで牛耳って委員会」で実行しているが、実態はそれ以前より悪化していることで証明している。
リアルタイムさえ読み解けない連中が10年後に役立つ授業など期待する方が馬鹿である。それなのに2010高校の授業料無償化実施、安部総理が高等教育(大学、専門学校)無償化をいっている。それより義務教育を終えたら各職業でいかにAIを取り入れて企業利益を生み出すか、創造力教育が重要である。国力(y)=国民の数(a)×PCスキル(x)だったが、これからは国力(y)=国民の数(a)×AIを使いこなすスキル(x)に変っているのに、150年前の明治教育を旧態依然を続けている。だから本末転倒といったのである。